2011.6.8.草の香り
- カテゴリ: 日記
- 2011/06/09 05:46:32
太陽が照りつける
雨の通った道
夏色に染まる草花は
輝きを空へと放つ
踏み込んだ足先から
ふわりと立ち上がる
温められた空気が
草の香りを乗せて
心地よく
全身を包まれる
太陽が照りつける
雨の通った道
夏色に染まる草花は
輝きを空へと放つ
踏み込んだ足先から
ふわりと立ち上がる
温められた空気が
草の香りを乗せて
心地よく
全身を包まれる
ああしなさいこうしなさい
これをすればこんなちからがつきますよ
そんな言葉を
いくつ並べ立てただろうか
従順な子どもは
大人を素直に信じるけれど
そうやって教えたものは
大人が去れば忘れ去られた
毎日庭を手入れして
部屋の中にも外にも
子ども達が興味をもちそうなものを...
良く晴れた
一日の終わり
不意に窓の外から
水の打つ音が聞こえる
しんとした空気の場への
思いがけない来客は
ひとしきり降った後
風と共に去り
再び音の無い
静かな時を残した
玄関を出て
バス停に向かう
すっかり昇った日が
辺りを照らしている
ツバメが高く飛び
蝶の舞う路地は
夏を控えた花々で
鮮やかに彩られている
温められた空気は
花と土と
草の香りを孕み
少し膨らんで
体の中に夏を伝える
日の光を受けて
白く輝く校舎の下
課外活動だろうか
はつらつとした声が聞こえる
向かっていた机から離れ
青空の下へ踏み出せば
町全体が明るくて
不思議と足取りが軽くなる
日の高い
普段より早めの家路
空の明るさと
人の活気に包まれて
今日一日の疲れを忘れ
...