Nicotto Town


アストンのつぶやき


   

2011.11.3.雲を渡って

色を聞かれたら


白に灰色

水色に空色


空全体を薄く覆えば


真新しい

キャンバスのようだ



一直線に

滑ってゆく絵筆


それは渡ってゆく

夕刻の鳥達



広大なキャンバスに

悠々と季節を描く

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2011.11.2.あゆみ

潜んでいた鳴き声が

その日は聞こえてきた



数日の冷え込みを思うと

僅かに温かな夕刻



本当に生き物達は

気候に敏感だと思う



季節は

確かに巡っているけれど


決して進むばかりでなく


行きつ戻りつ


調和を図りながら


落としどころを押さえて


緩やかに移ってゆく
...

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2011.11.1.ときの境目

星空は

どうなっただろうか


そんな風に思いながら

そっと開けてみる



夜風の残り香か

明け方の冷気か


静寂に包まれた空は

思いの他明るい



足元から湧き上がる

燃えるような赤と


その裾を淡く変えながらも

漆黒を湛えて広がる紺と



両者を繋ぐよう

その間に確かにあ...

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2011.10.31.星空

急な仕事で

遅くなった帰り道


無意識のうちに

瞼が下りてくる



バスを見送って

歩き出す帰り道


漂う冷気に

上着を羽織り直す



明かりの消えた

静寂の帰り道


瞬きに気が付いて

不意に見上げてみる



名前は知らないけれど


どこまでも広がる空に


一つまた一つと...

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2011.10.30.雨の小道

しっとりとした空気は

風の運んできたもの


気紛れのように降りる小雨に

少しだけ寒さを感じる



灰色の空の下では

山がかえって青く見え


まるで薄墨で描かれた

絵画のようにも見える



通い慣れた

いつもの道も



雨の日は

どこか幻想的だ

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