2012.2.6.雨と傘の中
- カテゴリ: 日記
- 2012/02/07 06:26:38
冷たいものに気が付いて
広げて掲げる傘の中
転がるように
ぱらぱらと
刻むリズムが
心地良い
静かにそっと佇んで
耳を澄まして包まれたなら
暮らしは大人になったけど
この音だけは変わらない
水の溜まりを楽しむように
幼い心を覗かせる
冷たいものに気が付いて
広げて掲げる傘の中
転がるように
ぱらぱらと
刻むリズムが
心地良い
静かにそっと佇んで
耳を澄まして包まれたなら
暮らしは大人になったけど
この音だけは変わらない
水の溜まりを楽しむように
幼い心を覗かせる
明るさに気付く頃
鳥たちは目覚めていて
窓を開け放てば
朝が視界に広がる
日中の陽射しは
既に春の気配で
川沿いの草原に
子ども達の声が聞こえる
暦の上では春
寒さは行き来しつつも
季節は巡ってゆく
浮かび上がる
うっすらと
告げるのは
夜の終わり
山の向こう
雲の彼方
影が解ける頃
さえずりが聞こえ
一日の始まりが
一帯に広がっていく
公園の木々
時計に噴水
薄墨のような
一面の雲
見渡す限り
銀色の朝
昼過ぎの太陽が
遠慮がちに顔を出せば
跡形も無く融けて
風景は日常に戻る
そっと佇む雪だるま
夢のあとを明日に伝える
真っ白な歩道に
ざっくりと歩み出せば
新しい足跡が
一歩ずつ刻まれる
渋滞を抜ける間に
風が掃っていったのか
灰色だった空は
深い藍色をしてみせる
見上げる枝は
外灯に照らされて
真綿に包まれた姿で
凛として浮かび上がる
どこまでも続く
銀色の森の中