Nicotto Town


日記ダイアリー徒然草


どうでもいいことを書いています

小説

ユリ01「旅」

(8)

うん分かったよ……『チビ』」
もちろん、からかい半分のつもりだった。
突然のことでよく分からなかった。
すごい衝動が頭に来た。首が宙ぶらりんな形で、ホームから飛び出していた。
襟首の部分を奴が握っていて、私はホームに仰向けに倒れていた。
「それ以上言った...

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小説

ユリ01「旅」

(6)
「これからどうするの」
奴に聞いた。
「待たせてある」
「何を?」
「飛行機だ」
奴はあっさりと言う。私は、長いホームの真ん中当たりで立ち止まった。
「ねぇ」
「何だ」
「チビだね」
「五月蝿い」
自分より頭みっつ分くらい小さい奴をみて、私はにやり...

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小説

ユリ01「旅」

(4)

「お前はそう思わんか……人間も不思議なものだな」
低い声で奴は言った。立体型マスクを黒くした様な物のせいで、こえはくぐもって聞こえた。
「まぁ慣れとはそういうものだな。無理はない」
なんだか一人で納得したようだ。
電車が止まった。
「着いたみたいだぞ」
...

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