自作小説倶楽部10月投稿
- カテゴリ: 自作小説
- 2026/10/31 21:08:21
『3年前の殺人』明るい店内には不釣り合いな男だった。 だから、その男が自分を呼び出した男だと理解できた。他の客はカップルや友人同士らしく楽し気に飲み食いし騒いでいる。 男は喧騒から自らを切り離すかのように背を丸め、隅の席に座っていた。私は必要ないとわかってはいたが自己紹介をして男の横に腰を下ろし...
『3年前の殺人』明るい店内には不釣り合いな男だった。 だから、その男が自分を呼び出した男だと理解できた。他の客はカップルや友人同士らしく楽し気に飲み食いし騒いでいる。 男は喧騒から自らを切り離すかのように背を丸め、隅の席に座っていた。私は必要ないとわかってはいたが自己紹介をして男の横に腰を下ろし...
『木の下で』
気配に顔を上げ振り返ると引き戸の外で男がこちらをにらんでいた。見覚えのない人間だった。白髪に皺が刻まれた顔の中で眼がぎらぎらと光っている。「何でしょう?」脱ぎかけていた長靴を履き直し近寄って声を掛けた。人里ではあるが、この家の周囲は畑と山に囲まれて極端に人通りが無い。玄関先まで来たとい...
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