あおい、しづかな、夜のひろがりに
いつのまにか、ひとすじの細い月が浮かんでゐる
竹の葉のさやぎのすきまから
その光は、こぼれるやうに落ちてくるぼくは、そのつめたい光をあつめ
小さな器にみたしてみたいとおもふ
きみと歩いた、あのとほい日々の
消え残るおもひでのように風は、竹の小径をかすめてゆき
あおい...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
あおい、しづかな、夜のひろがりに
いつのまにか、ひとすじの細い月が浮かんでゐる
竹の葉のさやぎのすきまから
その光は、こぼれるやうに落ちてくるぼくは、そのつめたい光をあつめ
小さな器にみたしてみたいとおもふ
きみと歩いた、あのとほい日々の
消え残るおもひでのように風は、竹の小径をかすめてゆき
あおい...
ほそい、青い、かげのあいだを
秋の風が、いつか通りすぎてゆく
おそい午後の、静かな光が
たかいいちまいの葉の先にふるえるぼくはひとり、そこに立ちどまつて
とほい記憶のしらべをかぞへる
ねむれない小鳥たちのささやきが
うすいいろの空に溶けてゆくしづかな青の回廊(かいらう)よ
きみを包む風に、ぼくの歌を...
あかるい街のなはてに 佇めば
遠くまたたく灯(ひ)は 星のやうに
むかしのあの日を つれてくる
やさしかった人の こゑのやうに硝子(がらす)のむかうの にぎやかさは
もう わたくしの手のとどかないところ
冷たい風が ひとすじ通りすぎて
記憶の頁(ぺーじ)を しづかにめくるあの窓のあかりの下(した)で...
すでに ひかりは凍りついて
みあげれば ただ遠いともしび
青い硝子のなかのやうに
しづかに 夜が息をつめてゐるあれは むかしの人がならべた
あふれるほどの 銀のひらめき
オリオンのベルトがかすかに震へ
冷たい虚空を ひそやかに指す風もまた たちすくむであらう
こんなにも ただうつくしい夜は
こころの...
そっと あかるい街のなはてに
だれも見てゐない ひとつのともしび
青いおもひでのやうに ひくく
草のそよぎに かくれてゐるもう かへる道を見失つたのだらうか
それとも ここにゐるのがしづかなのだらうか
銀のひかりは 露にぬれて
わたくしのくつを やさしく照らす風がわたる かなしい歌のやうに
こころの...
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