自作小説倶楽部3月投稿
- カテゴリ: 自作小説
- 2026/03/31 23:02:02
『殺意の微笑』
かつて高名な建築家が設計したという建物は午前の清々しい陽光を高窓から取り込み、集まった人々を照らしていた。ベール越しに周囲を伺いながら花嫁はしずしずと長椅子の間の通路を進む。招待客は花婿の関係者ばかりだ。好奇心もあらわに花嫁を値踏みする者、無関心、敵意。花嫁を迎えるために神父を背に満...
『殺意の微笑』
かつて高名な建築家が設計したという建物は午前の清々しい陽光を高窓から取り込み、集まった人々を照らしていた。ベール越しに周囲を伺いながら花嫁はしずしずと長椅子の間の通路を進む。招待客は花婿の関係者ばかりだ。好奇心もあらわに花嫁を値踏みする者、無関心、敵意。花嫁を迎えるために神父を背に満...
「不運な偶然」
とある地方新聞記事『26日午前11時半ごろ、A市S町の民家で「人を殺した」と、住人の加古K男さんが電話で県警S署に通報し、自首した。警察官が駆けつけると、1階の洋室で職業不詳の赤井M太さんが仰向けで倒れており、搬送先で死亡が確認された。加古さんによれば、無人のはずの一階で物音がしたた...