Nicotto Town



『インターステラー』

久しぶりに観て・・・

たとえば、ある晩、僕は冷蔵庫に残っていた赤ワインをグラスに注ぎながら、クリストファー・ノーランの『インターステラー』を観た。
宇宙の果てまで旅する物語だ。けれど、僕が見たのは、宇宙ではなく、父と娘の間に流れる時間だった。
映画の冒頭で、主人公クーパーはトウモロコシ畑を走り抜け...

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霧島、部活やめるってよ

久しぶりに観て・・・・



霧島がバレー部をやめたという噂は、校内ヒエラルキーの均衡を鋭く断ち切った。彼はエースであり、勝利の象徴であり、同時に青春の光の中心でもあった。その不在はただの空白ではなく、周囲の人間を強制的に位置からずらし、世界の輪郭を歪ませる刃のようなものだった。  バレー部のキャプ...

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主語なき揺らぎ

よろめき、
重力に濡れた花弁の震え。 街灯の下で舗道は波打ち、
光はガラスの刃のように裂けていく。 沈黙の隙間、
崩れ落ちる呼吸、
主語すら曖昧な断片美に、
牙がのぞく。     

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虚空のかけら

ひとつ拾えば ただの石
ふたつ拾えば やっぱり石
みっつめでようやく 宇宙のざわめきが聞こえた
──ポケットが裂けた 哲学者は額に深くしわを寄せ
詩人はノートを濡らし
犬だけが 軽やかにそれをくわえて走り去る 「これは虚空の残響だ!」
叫んでみたが 風に消え
聞いていたのは隣人だけ そ...

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瑠璃の空に浮かぶ点

瑠璃の空に浮かぶ点のように、
あなたの存在は、私の世界に一瞬のルミネセンスを放ち、
その後、静かに消えていった。 足音が遠ざかるたび、
私の心はまるで、
満月を隠した雲のように、
その光耀を追い続ける。 イカナイデ
その言葉は、
波間に消えた船のように、
もう届くことはない。 ただ、...

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