邸の奥深く、隠されるように育った美しいと評判の姫君。その噂に焦がれて文を送り、文が返り。こうして御簾越しに対面できるまでになった。
御簾は姿を覆い隠しはするものの、そこにかの姫君があることは見て取れる。漂う芳しき香がほのかに。衣擦れの音すら軽やかに。御簾の下から覗く裳裾が何やら艶めかしくさえ思う。...
毎日のお着替えやマイルームの改装等、主にニコッと内のできごとを綴ります。
邸の奥深く、隠されるように育った美しいと評判の姫君。その噂に焦がれて文を送り、文が返り。こうして御簾越しに対面できるまでになった。
御簾は姿を覆い隠しはするものの、そこにかの姫君があることは見て取れる。漂う芳しき香がほのかに。衣擦れの音すら軽やかに。御簾の下から覗く裳裾が何やら艶めかしくさえ思う。...
そのページを開くと漂うのはふわりとした湯気と紅茶の香り。「ようこそ、お越しくださいました」迎えるのは二足歩行のタキシード姿の猫執事。ふわふわと機嫌よくゆらゆら揺れている尻尾を目で追い、足も案内する彼を追う。
「お待ちしておりましたわ」絶えず色を変える不思議な泉の畔に設えられたガゼボでうっそりと彼女...