【小説】愛里の恋2 その⑭ 高橋先輩と愛里
- カテゴリ: 自作小説
- 2025/02/18 12:10:20
病院の待合室に残された私と高橋先輩。会話のないまま 時間が過ぎていった。時計は、もう22時を過ぎていた。そんなとき、高橋先輩がポツリと聞いてきた。「あの二人、別れさしたのは、間違いだったのかな...」私は少し考え込んで、「間違ってないと思います。自信を持ってください。」「でも、湖桃は自殺未遂をした...
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病院の待合室に残された私と高橋先輩。会話のないまま 時間が過ぎていった。時計は、もう22時を過ぎていた。そんなとき、高橋先輩がポツリと聞いてきた。「あの二人、別れさしたのは、間違いだったのかな...」私は少し考え込んで、「間違ってないと思います。自信を持ってください。」「でも、湖桃は自殺未遂をした...
次の瞬間、湖桃先輩はカバンからカッターナイフを取り出し、じぶんの手首を切った!「きゃあーーーーーーーーーーーーーーー!」その様子を目の当たりに見たやよいが叫んだ。そこに居た人の視線が湖桃先輩に集まった。かなり深く切ったように、血がぽたぽた落ちていた。浅倉先輩は持っていたタオルで傷口を抑えて、やよい...
――――放課後
――――グラウンド
応援団の練習のためにみんな集まっている。少し不安そうにしてる私を見つけて浅倉先輩が声をかけてきてくれた。「平松さん、ちゃんと来れたわね。」「朝倉先輩、昨日は色々あって、動画も見れてないしプリントも覚えてきてません。」「すみません。」「いいのよ。事情はある程度、把...
――――次の日学校
――――1年5組
「おはよっ!」「おはよう、愛里。」「やよい、昨日はごめんね。ありがとう。」「高橋先輩に手出してないでしょうね?w」「何もなかったから安心して」そう言いながら、顔を見合わせて、ふたりして笑った。「で、マジな話、愛里は高橋先輩の事、なんとも思ってないの?」「ずっと...
湖桃先輩は高橋先輩に抱きかかえられるようにして、教室を出て行った。
梶先輩はその場にしゃがみこんだ。うつむいて、泣いているように見えた。私は小さな子供をあやすように、梶先輩の頭を抱きかかえた。「梶先輩...」梶先輩は、私の腕を強く握って、泣いていた。「愛里ちゃん...」「僕は湖桃が大事だったんだ....