【アナカン】 お題:パリでデート
- カテゴリ: 自作小説
- 2020/05/31 18:23:34
アベニューの一角で、立ち話をしているモーヴを見つけた。遠目でも、心からの笑顔を振舞っているのが解る。こちらに背を向けて立つ男は、よほどモーヴと親しいのだろう、と思えた。
やがて片手を上げて別れを告げただろう男が振り向いた時。
レドの耳もとで、パブリックスクール時代のモーヴの声が聞こえた気がして、男を...
ロワ診断:カテゴリ・ファッション。ネコ診断:占い。光光関連:グルメ。その他診断:主に占い(カテゴリ修正中)
アベニューの一角で、立ち話をしているモーヴを見つけた。遠目でも、心からの笑顔を振舞っているのが解る。こちらに背を向けて立つ男は、よほどモーヴと親しいのだろう、と思えた。
やがて片手を上げて別れを告げただろう男が振り向いた時。
レドの耳もとで、パブリックスクール時代のモーヴの声が聞こえた気がして、男を...
あらざらむ この世の外の 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな
一般的な訳:もうすぐ私は死ぬでしょう。あの世への思い出に、もう一度だけ、あなたと一夜をともにして愛し合いたいものです。
水曜コーdayショー♪ 今週のお題が百人一首だったので便乗してみました。この世とあの世の境目にいるっぽい...
「おりゃぁぁぁーーーっ!」
木々が林立する深い森の奥で、光光は後方に飛んで鋭い爪をいったん避け、地を蹴ると同時に、魔界鶏の首めがけて横一文字に愛用のデスサイズを振りぬくと、首が飛び、魔界鶏の身体だけが目の前に横たわる……はずであった。
「ありゃ…&helli...
※この1つ前に 内裏編 があります。そちらからお読みください。
文が帝の手に渡る数刻前。和泉こと影和は眠れない夜を過ごし、すっかり疲弊して朝を迎えた。
空木宮の「帝を頼む」という一言から、親戚の腐女子・大江言子の言葉を思い出し、もしや宮様と帝はそういう……? と疑って...
『……のように空木宮様は、お心安らかに経を写す日々と拝察いたします』
清涼殿の東の庭、呉竹台の近くで手渡された文は、ひどく無味乾燥なものであった。落胆を隠しきれずにいる今上帝に、「ご不満のようですね?」 と和泉の兄・帥和は苦笑する。
解り切ったことを聞くなとばかりに睨みつ...
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