おすがり地蔵尊秘話(8)
- カテゴリ: 自作小説
- 2018/02/09 12:11:10
「お父さんの意見は伺いました。その旨、優子とお母さんに報告します。」
こう言って、前島健太が腰を上げたので、私は、妻の秀子の実家の相続のことが気になったので質問してみた。
「あのさ。秀子の実家の弟から連絡はなかったか。」
「ああ。お母さんの実家の方で何か、揉め事があったようですね。けれども、私は直...
「お父さんの意見は伺いました。その旨、優子とお母さんに報告します。」
こう言って、前島健太が腰を上げたので、私は、妻の秀子の実家の相続のことが気になったので質問してみた。
「あのさ。秀子の実家の弟から連絡はなかったか。」
「ああ。お母さんの実家の方で何か、揉め事があったようですね。けれども、私は直...
図書館へ行ってきた。
今日は今月の読書会のテキスト本を借りるために図書館へ行ってきた。最近、本を買うことはない。ほとんど図書館で間に合わせている。読書会で読む本の選定をする時に、「図書館にあるだろうか。」と疑問符がついて、新刊本は順番待ちになるから、別の本にしようとなる。私の年齢になると、蓄...
今日は散髪に行った。
寒いと頭髪の伸びるのが遅いのだろうか。毎月の下旬に行っているのに2月にづれ込んでしまった。寒いから、少ない髪を切る必要もあるまいと感じたのか、とにかく月を越してしまった。店へ行くと、ドアからマスターが覗いていて、どうぞ、と直ぐに仕事をしてくれた。寒いから客が少ないのか、...
「どういうこと。不安定というのは?」 私は耳を疑ったので、改めて質問した。「私たちの家に来られた時は、多少、興奮しておられましたが、夜、寝られなくなってきまして。夜中に、『お前、やる気か』と叫ばれたりしましてね。情緒が不安定になってきたというか。それで優子が精神科へ連れて行こうかと言ったのですが、僕...
昨夜は友人と飲んだので朝寝坊してしまった。一人暮らしになってから起きるのが億劫になって、お腹が空いてきたと感じてからベッドを離れるようになってしまった。秀子がいる時は、朝の片付けが出来ないからと、半ば強制的に食事をしてきた。こんな日々の中で玄関のチャイムが鳴った。宅急便でも来たのかと一瞬思ったが、...