2011.6.4.夏の香り
- カテゴリ: 日記
- 2011/06/05 07:15:54
玄関を出て
バス停に向かう
すっかり昇った日が
辺りを照らしている
ツバメが高く飛び
蝶の舞う路地は
夏を控えた花々で
鮮やかに彩られている
温められた空気は
花と土と
草の香りを孕み
少し膨らんで
体の中に夏を伝える
玄関を出て
バス停に向かう
すっかり昇った日が
辺りを照らしている
ツバメが高く飛び
蝶の舞う路地は
夏を控えた花々で
鮮やかに彩られている
温められた空気は
花と土と
草の香りを孕み
少し膨らんで
体の中に夏を伝える
日の光を受けて
白く輝く校舎の下
課外活動だろうか
はつらつとした声が聞こえる
向かっていた机から離れ
青空の下へ踏み出せば
町全体が明るくて
不思議と足取りが軽くなる
日の高い
普段より早めの家路
空の明るさと
人の活気に包まれて
今日一日の疲れを忘れ
...
日付の替わる少し前
最寄り駅から家路を急ぐ
蛙の声が響くのは
雨上がりだからだろうか
星の瞬きが
道しるべの世界は
黒と灰色とで描かれた
水墨画のよう
濃い影をした山裾を
弛むことなく流れる川は
どこから集めてきたのだろう
白い光を蓄えて
急ぐ心を落ち着かせる
雨がしとしと降っている
ツバメが低く飛んでいる
風はことばを忘れてしまい
木の葉は黙って濡れている
岸の桜が川面にそっと
伸ばした枝を遊ばせて
流れに乗った鵜の水泳を
揺れる流れと楽しんでいる
いつもの見慣れた風景を
雨が彩る穏やかな朝
山と空との境目に
ゆっくり顔を出しながら
辺りをすっかり明るく染めて
眩しい光を射し込ませる
部屋全体が染まるのに
それ程時間は掛からない
開け放てば飛び込んで
始まりを告げる朝日
カーテンの向こうから
一日が始まる