Nicotto Town



『精霊の世界、星の記憶』 第6話「花たちの歌」②

星史は恥ずかしくなって、耳までぽっと赤く染めた。「セイジ、それ、英語の歌よね?!」「うん、そうだよ」「何だか、すごく楽しい歌ね!」「うん、そうだね……」と言いながら、星史はお母さんが言っていた言葉を思い出した。「お母さんがね、『哀しいときやつらいときは、楽しいことを考えま...

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『精霊の世界、星の記憶』 第6話「花たちの歌」①

「花たちの歌」
 星史は貫けるような真っ青な空を時々見上げなら、シルビアと永遠に続くと思われるようなお花畑を歩いていた。太陽の光があちこちに自由に飛びまわっていて、花たちが時々すごくまぶしく見えた。なめらかな風が花たちに時々吹き、花たちは嬉しそうにゆれている。そして、優しく温かい、楽しそうな歌を歌っ...

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『精霊の世界、星の記憶』 第5話「出発」②

「これ、セイジのよ」「ぼくの?」「うん、セイジの。スエードの葉で編んだ方の袋にはお水、ピシャの葉で編んだ方の袋には木の実が入っているの」星史は二つの巾着袋をシルビアから受け取りながら、重い方の袋を上下にゆらし、「こっちがお水だね」とシルビアに聞いた。「ええ、そうよ」とシルビアは微笑んで答えた。「セイ...

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『精霊の世界、星の記憶』 第5話「出発」 ①

 星史はシルビアの言葉にうなづいたものの、その場にひとり残されて、どうしたらいいかわからなかった。見知らない世界にひとりぽつんといると、何だか無性に淋しくなってきた。――ただ待っているだけじゃ、何だか落ち着かないなぁ。と思い星史は「あー」と発声してみた。そして、語るように何かをぶつぶつ言い始め、それ...

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空を見つめる小鳥

            空を見つめる小鳥

         打ち落とされてきた         空を見つめる         地面に叩きつけられ         羽が折れてしまっていた         小鳥はしきりに空を見上げ         声を上げる                    突然...

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