ダークバスター 13
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/02/28 20:11:33
さわやかに駆け抜けてゆく風。
爆発音と賑やかな咆哮と、男女二人の掛け声…――?
驚いて目を開けると、そこには壮絶な戦闘が行われていた。
飛び散る赤紫色の火の粉が舞う星屑と混じって、激しく立ち代わる二人が踊っているかのようだった。
全く状況が分らないまま重い腰を上げ立ち上...
未来日記所有者14thの日記。
その日の出来事が「全て」小説のように綴られている。
しかし一日一回しか未来が更新されないので、大まかな事しか解らず精密さに欠けイレギュラーに弱い。
さわやかに駆け抜けてゆく風。
爆発音と賑やかな咆哮と、男女二人の掛け声…――?
驚いて目を開けると、そこには壮絶な戦闘が行われていた。
飛び散る赤紫色の火の粉が舞う星屑と混じって、激しく立ち代わる二人が踊っているかのようだった。
全く状況が分らないまま重い腰を上げ立ち上...
「――――ヴァシカァァァアッッ!!!!!」
幼さが捨てきれない少年の絶叫。
「――ッ?!」
思わず眼を開ける。
差し出される手。
あたしは反射的に手を伸ばし、固く繋ぎあった。
滲んだ視界に映る、灰色がかった黒の瞳。
ちょっとボサボサで乱れた黒髪。
目頭が熱くなって、涙が溢れた...
#-1 星の蒼原
本当にあたしを助けに来てくれる騎士様なんて…居ないのかな…。
――“ヴァシカのことは俺が守るから”。――
実際に言われた言葉じゃないのは痛いほど分ってる。
でもあたしはその言葉に、惑わされてしまった。
凄く嬉しか...
#-1 星の蒼原
「おはよう!」
「おはよー」
いつもの学校の朝。
「あ、おはよう魅紗」
「おう、今日も可愛いね理佳」
「なぁ魅紗ー、悪いんだけどここ終えてくんね?」
「待てよ、俺もだって!」
「うちもー」
「あー分ったから!ほら、みんなあたしのまわり来て」
あたしの名前は“鹿...
#-1 星の蒼原
――――のはず。
「おまたせ―――ッッッ!!!」
降り注ぐ元気で弾ける少女の声。
俺の脇腹の真横に刺さる刃。
飛び散る白い光。
「「…え?」」
何が…?
恐る恐る起き上がる俺。
にしても背中…痛ぇ…...