#-1 星の蒼原
逃げる
「突っ切るぞ!」
「はいです!!」
ファング共は猛スピードで突っ込んでくる俺達に気づいた途端、牙を剥き五月蝿く吠え立てながら走ってきた。
今までに出したことが無いであろう全力疾走だ。
ギリアの手を引きながら、ファング共を縫うように進んでゆく。
最後の一匹の...
未来日記所有者14thの日記。
その日の出来事が「全て」小説のように綴られている。
しかし一日一回しか未来が更新されないので、大まかな事しか解らず精密さに欠けイレギュラーに弱い。
#-1 星の蒼原
逃げる
「突っ切るぞ!」
「はいです!!」
ファング共は猛スピードで突っ込んでくる俺達に気づいた途端、牙を剥き五月蝿く吠え立てながら走ってきた。
今までに出したことが無いであろう全力疾走だ。
ギリアの手を引きながら、ファング共を縫うように進んでゆく。
最後の一匹の...
#-1 星の蒼原
「他の二人って、どうなったのかな…」
ルシファーが突然呟いた。
丁度回想を終えて余韻に浸っていたところだった。
「ヴァシカとナイト…ですね…」
「うん…」
でも、なんだかすぐに逢えるような気がしていた。
それに...
#-1 星の蒼原
闇。何も見えない闇。
頭が痛い。気持ち悪い。
どこかに落ちていく感じ。
怖い恐いこわい――――
―――助ケテ…?
ザァァァ――ッと快い風が私を撫でていく。
碧い空、蒼い草原、舞う星屑。
気づけば私は、どこかに倒れていた。
横向きで見る景...
#-1 星の蒼原
○
ピッピッピッピッピッ――――
夢の隙間に、目覚ましの控えめなアラームが入り込んできた。
「…あさ…なの…です…」...
#-1 星の蒼原
「竜の杖…」
きっとこの杖の名だ。
試しに杖を振りかざしてみた。
宝玉の部分に赤紫色の炎が燃え上がる。
そのまま杖を頭上に向けて思い切り振り切った。
バレーボール大の火の玉が空高く飛び上がり、弾けた。
散った火の粉が幻想的な輝き、舞う星屑の煌めきが...