叶わぬ願いはもういらない…最終回
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/09/02 21:53:23
ルミは弾んだ声で俺を呼ぶ。
…
「おお、さっきはありがとな…」
「うん」
「あのさ、今度…」
…
…
…
…
…
…
…
…
...
もう一度…
ルミは弾んだ声で俺を呼ぶ。
…
「おお、さっきはありがとな…」
「うん」
「あのさ、今度…」
…
…
…
…
…
…
…
…
...
なんの前触れもなく、駐車場に入ったので少しびっくりしてしまった。
怖いという気持ちが心を占める。
謝るだけでよかったのに、夢の話までしてしまって。ルミが身構えてしまったら、せっかくの会話も途切れてしまうのに。
だが、それは取り越し苦労だと分かる。
「二人とも同じ気持ちだったんだね。私も成二...
駐車場へ着くと僕の知らないルミの車があった。
「新しい車買ったんだな」
「うん、かわいいでしょ?じゃあ、乗って、どうぞ」
「おじゃまします」
まだ他人行儀が抜けない。助手席に乗ると、たまらず深呼吸をした。ルミはエンジンをかけて駐車場の出口へ走らせ、まだ料金は無料の時間だったのですぐに車道へと...
「もしかして…コンパに来たのか?遅れてくるのってルミだったのか?」
戸惑いながらも声が出た。
「成二と同じ大学だって聞いてたから、まさかとは思ったんだけど……」
二人は不思議そうに見つめ合った。でも僕は次第に事の重大さに気が付きだしていた。そう思ったら...