暖かな日差しが部屋に入ってきた時間になってようやく目が覚めた。
時計を見たら10時を少し過ぎている。
昨日の酒が少し残っているのか頭がふらついた。
『おーい・・・・コーヒー沸かして・・・』
そういえば、アイツは出て行ったんだっけな。同棲半年、俺としては長かったな。
重い体を起こして、コーヒ...
暖かな日差しが部屋に入ってきた時間になってようやく目が覚めた。
時計を見たら10時を少し過ぎている。
昨日の酒が少し残っているのか頭がふらついた。
『おーい・・・・コーヒー沸かして・・・』
そういえば、アイツは出て行ったんだっけな。同棲半年、俺としては長かったな。
重い体を起こして、コーヒ...
『エミさん、大丈夫ですか?』
後輩のヨウコちゃんが心配そうに私の顔を覗き込んだ。
『え?うん。大丈夫。ちょっと考えてたの』
無理やり笑顔を作って、パソコンに向かった。
とりあえず、この資料は今日中に仕上げよう。来週のプレゼン資料だからね。
うん。がんばっちゃうよー。ワタシは仕事に生きるんだー。
女...
14年生きてきて、初めて知った事実がある。
どうやら世の中には【魔法少女】っていうのが本当にいるらしい。
『魔法じゃないよ!黒魔術だよ!マモ兄ぃ!』
妹のミサキが目を三角にして僕につっかかってきた。
黒魔術?を使う女なら魔法少女ではないのだろうか?
『だー!ぜんぜん違うんだよー!もういいよ。...
ふと、深夜に我に返った。
目線を落として、ゲームコントローラーを床に置く。
モニター画面は萌えキャラの女の子【伊集院 萌】が微笑んでいる。
まぁ、いわゆるギャルゲーって奴だ。
『あー、もう1時かぁ』
上京して2年。
1人暮らしの大学生活も大分慣れたものになった。
部屋の片付けだけはうまくならない...
今日も暑い。
暑いけど、ボクはここにいる。
学校の図書室だからって、冷房が他よりも効いているわけじゃないけど静かな雰囲気だけで体感温度が下がる気がする。
でも、ボクは今日も暑い。
なぜならボク 牧野信行には目的があるからだ。
いつもの席で、いつものように本を読んでいるあの娘。
名前だけは知っている...