初夢の続きは (2) 『小吉』
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/02/28 00:34:04
霞 松梨がこの街に引っ越して来たのは、中学3年、それも受験寸前のことだった。
本人たっての希望で親元を離れ、祖父母のいるこの街に越してきたのだという。
この時期の転校生が、クラスに溶け込むのは難しいと思ったのだが
なぜか梅子とだけは、すぐに打ち解けた。
そのせいか、梅子の幼馴染である悟とも、次第に仲...
霞 松梨がこの街に引っ越して来たのは、中学3年、それも受験寸前のことだった。
本人たっての希望で親元を離れ、祖父母のいるこの街に越してきたのだという。
この時期の転校生が、クラスに溶け込むのは難しいと思ったのだが
なぜか梅子とだけは、すぐに打ち解けた。
そのせいか、梅子の幼馴染である悟とも、次第に仲...
風が吹いていた
風の匂いを感じていた
何を探しに来たのだろう
何を求めているのだろう
君を無くさないように
恋を殺さないように
風が吹きぬけるココの風景は
私の心に似ている
この風景にあなたは居ない
君に逢いたい時は、どんな風に呼べばいいの?
君の心の片隅に私は生きていますか?
忘れない...
ずっと前から、仕組まれていた
そんな出会いが、あるって信じられる?
多分、初めて会ったあの時に
スイッチはオンになってたんだよ
だから今、この糸は必然だと想えるんだ
人ごみに紛れても、汚れてしまっても
見落とす事無く、キラリと光って見えたんだ
この糸は、心安らげる場所へと
繋がってる...
膨張を続ける街へ、飛び込み
あふれ続けるデータの海を泳いで
君を探すよ
モニター越しに映った
月も 星も 空も 太陽でさえも
作り物に過ぎないけれど
それでも、読み取れた
作り物ではない
君からのメッセージ
かすかに伝わるその声には
涙が満ちていたから
だから僕は、喜んでこの魔...
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