****警告****

今回もケガ系の話なので、弱い方は読まないでくださいw
詳細かつ写実的にならないようには書くつもりではありますけれど、
貧血を起こしても、責任取れまへんでw

******それでも読むんですね？*******

数年前の連休の入りのPM18：00。
晩御飯のニンジンサラダを作ろうと、新品の2代目スライサーで千切りにしていたときのこと。
ニンジンは硬いので、たまに引っかかる。
そのときも引っかかり、運悪く手が滑り、ヒヤッとした嫌な感覚が右手人差し指に走った。
あちゃ～～やってもうた。
人差し指の先端部親指側。
指先が13夜の月のよ～に欠けてしまった。
うまく切れた場合はくっつくのだが、今回はあかん・・・・・。
すばらしい切れ味だったので、痛くも痒くもないのだが、締りの悪い蛇口という感じで、なにぶん出血が止まらない。
付け根部分圧迫などを試みるも、1時間たってもダメ。
少々脳貧血の症状を呈してきた。
患部圧迫止血帯があればとまるのだが、そのようなもの、一般のご家庭に常備されているものではない。
しゃ～ないので、管轄の消防署（119ではなく、電話帳の消防署）に電話して、外科担当の救急病院を教えてもらうことにした。
救急車を呼ぶまでもない、さりとて夜間や休日で普通の病院が閉まっているとき、消防署（くどいようだが119じゃないからね)に電話すると教えてもらえるのだ。これは覚えておくといいですよん。

状況を説明し、外科と確認してから、教えてらったのは電車で一駅の総合病院。ちょうど父がいたので(唯一の免許所持者w)、連れて行ってもらった。
やけどやら、骨折の疑いやら、3人ほど待っている人がいた。
20分ほど待って、呼ばれた。
「何でやったの？すごい綺麗に切れてるねえ～｣
ひたすら感心して見とれる若手の外科医。
「スライサーです・・・えと、あの～～先生、床に血が落ちます～～」
「は～～。綺麗に切れるもんだねえ｣
そこへ看護婦さんのびしっと一言。
「先生、眺めてないで手当て！｣
「あ、ごめんごめんｗ」
消毒して圧迫帯を当て、人差し指を包帯でぐるぐる巻き。
患部の状態と手当てををカルテに書き込む。
「これでもさ～、しばらくとまらないと思うんだけど、もし表面までにじんでくるようだったらレーザーやるから、夜中でもいいから来てねｗ。
もし大丈夫そうなら、10日後に来て」
明るく言われて、
「わかりました。ありがとうございます」
にこやかに礼を言って退出。
・・・これで多分止血完了してるな。ひそかに思った。

帰りにしょうがないので弁当を買って帰る。
念のため抗生剤は出されたが、雑菌の入るケガではないので、飲まないことにした。元から化膿などしにくいし、いざというとき効きづらくても困るから。

しばらく面倒な日々が続いた。
鉛筆から包丁からもてない、本のページがめくりづらい、風呂はいちいちビニール袋をかぶせねばならない。むき～～～
指も洗えないよう。なんか嫌だ～～
そのくせ痛くもなんともないのがなんだかなあ。

やっと待望の10日目になり、今度は診療時間内の夕方に外科へ行く。
「いかがですか？痛みましたか？｣
「いいえ、全然｣
「はは、全然ですか。まあ、とりあえず外して、交換しましょうか。はがすとき、ちょっと痛いかもしれません｣
「はあ、大丈夫です｣
包帯を取ると、圧迫帯が指の上に乗っかっている。
「おや、これだけで綺麗に止まっちゃったんだねえ｣
そう言って、ピンセットで医師が圧迫帯を外した。
とたんに、医師が息を呑んだ。
一瞬の間の後、ちょっと裏返った声で、医者が言った。
「な、治ってる・・・・｣
患部にはもう、新しい皮膚が再生していたのだった。

「これならもう来なくていいです｣
すこしして医師が言った。

あ～～～～せいせいしたwww
晩に風呂に入ったら、なんと指の皮が根元から脱皮のようにむけた。
この瞬間、人間離れという言葉が、脳裏に去来したのだった。