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ガラスの森2


あんなにやさしかった あの日々のひとみ
いまは冷たい ガラスの梢に凍りついて
ぼくがいくら その名を呼びかけても
かすかな風の音(ね)となって あせるばかり
もう二度と つぼみを開くことのない
透きとおる森の かなしい静けさのなかで
ぼくは失くしたものを ひとつひとつ数へる
それはきらきらと 指のすきまから毀(こぼ)れて
夕映えのなかで 硝子(ガラス)の小鳥は啼いてゐる
かへらぬひとを いつまでも待ちつづける
あのなつかしい窓辺の おもかげのやうに
おねがいだ ぼくの記憶をさらっておくれ
夜の冷たいひかりが この森をみたし
ぼく自身も 透明な抜け殻になってしまふ前に

#日記広場:小説/詩




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