ガラスの森2
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/09/13 23:38:19
あんなにやさしかった あの日々のひとみ
いまは冷たい ガラスの梢に凍りついて
ぼくがいくら その名を呼びかけても
かすかな風の音(ね)となって あせるばかり
いまは冷たい ガラスの梢に凍りついて
ぼくがいくら その名を呼びかけても
かすかな風の音(ね)となって あせるばかり
もう二度と つぼみを開くことのない
透きとおる森の かなしい静けさのなかで
ぼくは失くしたものを ひとつひとつ数へる
それはきらきらと 指のすきまから毀(こぼ)れて
透きとおる森の かなしい静けさのなかで
ぼくは失くしたものを ひとつひとつ数へる
それはきらきらと 指のすきまから毀(こぼ)れて
夕映えのなかで 硝子(ガラス)の小鳥は啼いてゐる
かへらぬひとを いつまでも待ちつづける
あのなつかしい窓辺の おもかげのやうに
かへらぬひとを いつまでも待ちつづける
あのなつかしい窓辺の おもかげのやうに
おねがいだ ぼくの記憶をさらっておくれ
夜の冷たいひかりが この森をみたし
ぼく自身も 透明な抜け殻になってしまふ前に
夜の冷たいひかりが この森をみたし
ぼく自身も 透明な抜け殻になってしまふ前に

























