秋麗の風によせて3
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/09/10 00:24:00
もう日が暮れるといふのに
風はまだ小川のさざなみをゆすつてゐる
おまへが遠くへ去つてから
この窓のそとには いつも冷たい寂寥がひろがる
風はまだ小川のさざなみをゆすつてゐる
おまへが遠くへ去つてから
この窓のそとには いつも冷たい寂寥がひろがる
傾いた光が 部屋の隅々に長い影をのばす
それは僕の孤独のやうに じつと動かない
足元にひつそりと咲く野菊のやうに
僕はふたたび 誰もゐない道に眼を向ける
それは僕の孤独のやうに じつと動かない
足元にひつそりと咲く野菊のやうに
僕はふたたび 誰もゐない道に眼を向ける
風よ おまへは夕闇のなかへ消え去るのか
枯れゆく萱草のひと葉をふるはせて
僕の消えいりさうな歌を つれ去つておくれ
枯れゆく萱草のひと葉をふるはせて
僕の消えいりさうな歌を つれ去つておくれ
あの淡い 茜(あかね)の空の記憶のなかへ
消え残る光と 影のあはひに
僕はただ ひとりの夢を紡いでゐる
消え残る光と 影のあはひに
僕はただ ひとりの夢を紡いでゐる

























