蒼の夜汽車に寄せて1
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/09/03 19:14:58
窓の外(と)は 青い夜の谿(たに)だらうか
うすいガラスに映る 僕の顔は
なつかしい人の面影(おもかげ)に似て
ただ 黙つて 流れてゆく……
うすいガラスに映る 僕の顔は
なつかしい人の面影(おもかげ)に似て
ただ 黙つて 流れてゆく……
おまへの知つてゐる 美しいもの
風の音(おと)や 白い草の花や
遠い日の かへらない約束よ
僕は なぜ ここに乗つてゐるのだらう
風の音(おと)や 白い草の花や
遠い日の かへらない約束よ
僕は なぜ ここに乗つてゐるのだらう
夜汽車は 闇を切り裂きながら
音もなく ひそやかに傾いでゆく
こころの底の つめたい水面に
星屑(ほしくず)の落ちる音をききながら
音もなく ひそやかに傾いでゆく
こころの底の つめたい水面に
星屑(ほしくず)の落ちる音をききながら
さうして どこへゆくのだらう
もうおしまひの 誰もいない駅へ?
それとも まだ見ぬ 懐郷(くわいきょう)の丘へ——
あゝ 窓の向うで 誰かが手を振る
もうおしまひの 誰もいない駅へ?
それとも まだ見ぬ 懐郷(くわいきょう)の丘へ——
あゝ 窓の向うで 誰かが手を振る
























