夏闌の、君にひき裂かれた風
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/12 00:51:16
青いカンヴァスに、一本の白い線。
灼熱の硝子(がらす)のなかに、
ぼくらの灯台は突っ立ってゐる。
逆光のなかの、鋭い沈黙。
灼熱の硝子(がらす)のなかに、
ぼくらの灯台は突っ立ってゐる。
逆光のなかの、鋭い沈黙。
波は、くだける貝殻のひびき。
光のつぶてに追はれながら、
海鳥たちは、ひくく、また、たかく、
失はれた歌の一行(いちぎょう)をなぞる。
光のつぶてに追はれながら、
海鳥たちは、ひくく、また、たかく、
失はれた歌の一行(いちぎょう)をなぞる。
風はどこから吹いてくるのか。
ただ、まぶしすぎる時間のなかで、
銀の翼(つばさ)が、空をきざむ。
それは、かへらない日々の、かすかな戦慄(せんりつ)。
ただ、まぶしすぎる時間のなかで、
銀の翼(つばさ)が、空をきざむ。
それは、かへらない日々の、かすかな戦慄(せんりつ)。
あんなに遠く、
あんなに青く、
海鳥の眸(ひとみ)が写したものは、
もう、だれも記憶してゐない。
あんなに青く、
海鳥の眸(ひとみ)が写したものは、
もう、だれも記憶してゐない。
ただ一瞬の、午後のまどろみ。
灯台は、立ったまま夢をみる。
波のなかに消えてゆく、
あの、やさしい調べのために_
灯台は、立ったまま夢をみる。
波のなかに消えてゆく、
あの、やさしい調べのために_

























