Nicotto Town ニコッとタウン

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God Bless the Child 真夏


1. 乾いた陽炎、湿ったジャズ
アスファルトが吐き出す熱気に
追われるように重い扉を押し開ける
そこは冷房の壊れた真夏の墓場
うらぶれた酒場には 凍りついた時間が澱んでいる
ジュークボックスが軋む音を立てて
ビリー・ホリディの掠れた声を取り出した
"God bless the child that's got his own"
自分のものを持つ子供に 神の恵みあれ
皮肉な賛美歌が 錆びた扇風機に切り刻まれる
2. 琥珀色の孤高
カウンターの端で 氷が融けていく
安物のバーボンは 喉を焼くだけの劇薬
親の財産も 友の甘い言葉も
この真夏の夜の前には 陽炎のように消え失せる
金のある奴には 誰もが群がり
財布の底が割れれば 影さえも去っていく
煙草に火をつけ 煙の向こうの闇を睨む
頼るべきは 自分のポケットの重さだけ
神が救うのは 他人に縋らぬ孤独な魂だ
3. 引き金を引くのは自分
"Mama may have, Papa may have"
母親が持っていようが 父親が持っていようが
そんなものは 自分の引き金にはなり得ない
この街のルールは どこまでも冷徹でドライだ
ぬるくなったグラスを 一気に干した
救いを求める祈りなど 弾丸一発の重みもない
自立という名の 孤独な銃を胸に抱き
焦熱の夜の街へと足を踏み出す
神の祝福など 自分で勝ち取るだけのものだから_

#日記広場:小説/詩




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