虚蝉 夕暮れから 夜のなかへ
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/11 08:22:53
遥かな町に 雨がしずかに降っている
日暮れのはざまに 雨はしずかに降っている
薄紫の 屋根の向こうの暗い空
お前の殻は 手のひらでほのかに光る
日暮れのはざまに 雨はしずかに降っている
薄紫の 屋根の向こうの暗い空
お前の殻は 手のひらでほのかに光る
あたりはしずかに 夜のなかへと沈んでゆく
ともる灯りは 雨の向こうににじんでゆく
あの夏(懐かしい夏)の 光のなかで
お前の歌は 夜のしじまに消えてゆく
ともる灯りは 雨の向こうににじんでゆく
あの夏(懐かしい夏)の 光のなかで
お前の歌は 夜のしじまに消えてゆく
窓には 夜の冷たい 風が吹きつけ
お前の 透きとおる羽を 揺らしている
そこにはもう 何も残されていないのに
お前の 透きとおる羽を 揺らしている
そこにはもう 何も残されていないのに
雨よ 降り続けよ 夜を暗くし続けよ
僕はしずかな 夢のなかで あの夏を振り返る
お前の脱ぎ捨てた 悲しい銀の殻のなかで
僕はしずかな 夢のなかで あの夏を振り返る
お前の脱ぎ捨てた 悲しい銀の殻のなかで

























