黒い糸
- カテゴリ:自作小説
- 2026/08/09 15:35:17
第十章
風呂へと入って20分程で出て来た私は、髪を乾かしスキンケアをしていた。…蛍君って面白い子だなぁ…と思いながら、何だかホッとするような感覚を覚える。…不思議な感覚だなぁ…と入念にスキンケアをする。…そうだ、明日は何をして過ごそうかな…とふと思った私である。一瞬悠が思い浮かんだが、きっと明日も連絡は無いんだろうな、と思わざるを得なかった。…どうせ悠と会えないんだから、蛍君と遊びに行くくらい良いよね…そんな事をぼんやりと考えていた。…ま、いっかと頭を切り替え、スキンケアに集中する。入念にスキンケアをし終えた私は日記と煙草を持ってドレッサーへと戻った。いつも最後に書いていた「悠、愛してるよ」の文字も最近では見なくなった様に思う。思っている事は大体がお互い様だ。悠の気持ちも離れて行っているのだろう。…それとも…悠の気持ちなんか最初からなかった…?ふと不安が過る。相手の考えなんて到底私には分かりっこない。私は今日の気持ちや行動、諸々等を書き綴って、日記を閉じた。日記をしまおうとした時にベッドにあった煙草が一瞬ちらついた。また…吸ってみようかな…私は1本だけ箱から取り出し、ライターを持ってベランダへと向かった。ベランダへと出ると、秋を迎え始めたかのような音が静かに鳴っていた。ほんのりと暑さの残る夜風に身を任せ、煙草を咥え火を点けた。…どうしてもこの煙草は悠を思い出させるなぁ…とゆっくりと肺の奥まで吸い込んだ。肺の隅々迄行き渡らせた後にゆっくりと煙を吐き出した。最近は煙草が美味しいと感じる程に迄なっていた私だ。…何か他の煙草に変えようかな…。煙草を吸いながらそんな事を考える。…明日、何か煙草を探しに行ってみよう…。煙草の事ばかり考えている内に、煙草はいつの間にか吸い終わっていた。私は部屋へと戻り、…コーヒー飲もう…とふと思い付いた。コーヒーを飲んだ後、なかなか眠りに付けなかった夜を過ごす事になった。

























