誰もない森の夏雲によせて
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/07/25 16:11:39
しづかな森の 梢のうえに
大きな雲が 湧きのぼつてゐる
だれも知らない 古いみづうみのやうに
青い空に しろく たたずんでゐる
大きな雲が 湧きのぼつてゐる
だれも知らない 古いみづうみのやうに
青い空に しろく たたずんでゐる
そこには 僕のあしあとすらなく
ただ ひそやかな風のゆききばかり
くりかへす言葉は 木々の葉にのまれて
遠い記憶のやうに ただ濁つてゆく
ただ ひそやかな風のゆききばかり
くりかへす言葉は 木々の葉にのまれて
遠い記憶のやうに ただ濁つてゆく
おまへはそこから 僕を見てゐるのか
あの日のやうな やさしい眼ざしで
けれど帽子は もう風にさらはれ
あの日のやうな やさしい眼ざしで
けれど帽子は もう風にさらはれ
僕はひとりで 草のなかに立つてゐる
あつい日ざしが 僕の肩を灼くだらう
あきらめ切つた 夏の日の午後に
あつい日ざしが 僕の肩を灼くだらう
あきらめ切つた 夏の日の午後に



























