Nicotto Town ニコッとタウン

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朝焼けに独り


夜ののこりの薄紫(うすむらさき)が ひそかにひらき
東のそらの涯てから 薔薇色のひかりがこぼれる
ぼくはただ 目ざめたばかりの梢のしたに立ち
だれもゐない世界の はじまりを見てゐる
おまへのいない朝が またひとつ訪れた
あんなに優しかった夢のなかの言葉は
朝露のやうに 草の葉に光っては消え
ぼくのてのひらには 冷たい風だけがのこる
なぜ これほどまでに世界は美しいのだろう
ひとりで迎えるひかりの あまりの眩しさに
ぼくはそっと 睫毛を濡らすのだけれど
あかるい朝焼けは すべてを許すやうに
傷ついたぼくの肩を 静かにあたためてゆく
森の小鳥たちが いま、最初の歌をうたひだした

#日記広場:小説/詩




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