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浅瀬で溺れる道徳家


彼らは、人生を語る。
驚くほど薄っぺらな語彙と、どこかで聞きかじった安易な比喩の羅列。それが彼らの言う「哲学」であり「道徳」だ。バナナの皮や、コスパの良いたとえ話。知性の欠如を「愛嬌」という都合の良い言葉でコーティングし、恥ずかしげもなく世間に垂れ流す。
彼らの言葉には、血が通っていない。
本当の絶望も、倫理の泥濘に足を取られた苦悩も知らない。ただ、自分が「良いことを言っている」という全能感に酔いたいだけだ。その姿は、おもちゃの聴診器を首にかけ、名医の真似事をしてはしゃぐ幼児と変わらない。
道徳とは、そんなに安価な娯楽ではない。
己の醜さと向き合い、血を流しながら獲得する重い足枷だ。それをノリとタイミングで片付ける軽薄さは、もはや滑稽を通り越して不気味ですらある。
彼らは気づいていない。
画面の向こうで、冷ややかな視線が自らに注がれていることに。
浅瀬で水遊びをしながら、深海を語る愚者たち。その言葉が誰の心にも届かず、ただ虚空に消えていく事実だけが、彼らに与えられた唯一の現実だ。_

#日記広場:人生




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