昔作った創作神話【1】
- カテゴリ:自作小説
- 2026/04/15 11:12:29
・昔むかし。『桜モチ。』という一頭身がおりました。
・桜モチ。さんが魔法の釜に自分の好物である『ホクホクの蒸かしたじゃがいも』『抹茶入りの緑茶』『きらきらの天然石達』を放り込み、ぐるぐるとかき混ぜます。
・すると釜の中には小さな宇宙ができました。
・『じゃがいも』は『大地』に、『緑茶』は宇宙を満たす『魔法の水』に、『天然石』達は宇宙に輝く『星々』達になりました。
・その宇宙のとある星。ガラス玉で覆われた惑星の中に、桜モチ。さんは宇宙の水をバケツ一杯汲み上げて、投げ入れました。
・投げ入れたバケツの水はぐにゃりとうねり、水を司る神様になりました。
・桜モチ。さんはその神様に、一つの植木鉢を贈りました。
・植木鉢を贈られた水の神様は植物を育てようとしましたが、まだ種がありません。
・水の神様は種を生み出せる植物の神様の卵となる、緑色の宝石を作り出しました。
・緑色の宝石の中にはまだ小さな植物の神様が眠っていました。
・水の神様は植物の神様が生まれてくるのを待ちましたが、いつまで待ってもなかなか生まれてきません。宝石の中で成長するのはとても時間がかかります。
・一人ぼっちでいることが辛くなった水の神様は、待ち切れずに持っていたバケツでその宝石を叩き割ってしまいました。
・宝石を叩き割られた植物の神様は、小さな子供の姿でこの世界に誕生してしまいました。
・しかし植物の女神様は水の神様を怒らず、責め立てることもしませんでした。しかし代わりに、水の神様の持っていた植木鉢を所望しました。
・植物の女神が植木鉢を抱えると、そこから植物の種が溢れるほど生まれました。
・その種を使い、二柱の神は台地に植物を増やしていきます。
・しかし、無計画で増やせるだけ増やしてしまったため、台地は植物が伸び放題の無法地帯になってしまいます。
・さすがにこのままでは問題だと、水の神と植物の女神は協力し、台地を整備する使命を持った地の神様の卵にあたる、褐色の宝石を二柱で作り出しました。
・途中、水の神がまた、宝石を割ろうとしてしまいますが、今度は植物の女神が静止してくれたため、宝石は割られることなく順調に育ちました。
・そうして生まれて来たのは、二柱よりも遥かに背の高い青年の神様でした。
・大地の神様は素手で台地を整備し始めましたが手が傷つきとても痛がったので、宇宙の外の桜モチ。さんから身の丈ほどの巨大なシャベルが贈られました。
・シャベルを贈られた大地の神は、大きな穴を掘り、その土を近場に積み上げました。こうしてこの世界に海の水が入る窪みと大きな山脈が出来たのです。
・それを見た水の神様は、山のてっぺんから空のガラス製の天井に小さな穴を開け、宇宙の水を星の中に引き入れました。
・引き入れられた水は山のてっぺんから滝となり、川になって流れ、最後には海へと溜まっていきました。
・こうして水と大地と植物が揃い、ただの台地だった星の中はとても賑やかな緑に囲まれていきました。
・しかし、ここで問題がまた一つ。植物の成長がとてもバラバラだったのです。原因はずっと出ているお日様の光と変わらない温度。
・昼や夜といった時間の概念や季節がないこの世界では、秩序だった植物の成長は見込めません。
・神たちは次の目標として、時間と季節を作り出すことにしました。
・水の神と植物の女神が作った卵色の宝石からは、光の女神が生まれ、
・大地の神と植物の女神が作った闇色の宝石からは、闇の神が生まれました。
・この二柱の神は協力してこの星を回し始め、その影響で昼と夜が生まれました。この世界に時間という概念が生まれた瞬間でした。
・しかしこの星の夜は本当に真っ暗でとても危険な物でした。そのため闇夜を照らすべく、光の女神と闇の神が月の宝石を作り、月の女神が生まれました。
・月の女神はこの星の近くにあった惑星を利用し、太陽の光を反射させ、夜を照らすように星を動かしました。しかし星を動かすのが二柱なのに対し、月を動かしている神は一柱なため、動かす速度に差が生まれ、それが月の満ち欠けの原因となりました。
・次に神々は季節を作るため、世界を温める神と冷やす神を作ることにしました。
・大地の神と光の女神が作った赤い宝石からは火の神が、
・水の神と光の女神が作った青い宝石からは氷の女神がそれぞれ生まれました。
・火の神と氷の女神の母にあたる光の女神は二柱に対し、
『二人で交代しながら世界を温め、冷やし、季節を作りなさい』
と言いました。
・しかし、この二柱はとても仲が悪く自己中心的な性格で、お互いが自分の司る季節のみにしようとケンカを始めてしまい、大地は熱風と吹雪による天変地異に見舞われます。
・それを見かねた神々は、植物の女神と闇の神とで黄緑色の宝石を作り、風の神を生み出します。
・風の神は火と氷の神達の間に割って入り、その風で熱風と吹雪を吹き飛ばしました。これを機に二柱はケンカをやめたかと思われましたが、二柱は季節の変わり目になる度に
ケンカを再度始めてしまい、そのたびに何度も風の神が仲裁をしました。
・季節の交代には、火と氷の神が駄々をこね、約三ヶ月ほども時間を要したので、風の神が二柱を説得し、交代させている間は風の神の両親にあたる、植物の女神が春を、
闇の神が秋を担当、守護することになったのです。
・こうして、この世界、『ナチュラルド』に四季が生まれたのでした。


























