Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



午前3時の終着点

誰もいない、いや、私以外は。
通路の絨毯は汚れ、薄明かりが乗客の孤独を照らす。
午前3時。時計は止まっているわけではないが、
この場所では時間が意味をなさなかった。
窓に張り付いた黒い夜。
雨が描く流線型の迷路、
私の行き先を尋ねても、鉄の車輪は黙って刻むだけだ。
バー・カウンターに瓶の影。
安いバーボン。
氷が鳴る音さえ、この轟音には勝てない。
ボトルの中の液体が、過去の失敗を洗浄してくれるなら、
二本でも三本でも空けてやる。

ただ、心を堅く凍らせているだけだ。
涙は凍りつき、
感情は、冷え切った寝台のシーツの奥に隠した。
タバコの煙が、孤独の形をして立ち上る。
対面席の男は眠っているか、死んでいる。
どちらでもいい。
私の仕事は、彼を起こすことではないからだ。
列車は叫びを上げ、闇を引き裂く。
私はただ、夜を運ぶ箱の中で、
次の駅が終着であることを知っているだけ。
朝焼けは、私には眩しすぎる。
だから、このまま、
最後の景色が見えない夜の中で、
物語を終わらせよう。

#日記広場:日記




Copyright © 2026 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.