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死後世界 と量子論

肉体が「観測」を終えるとき
私は粒子から波へと解き放たれる
ここには、「在る」と「在らぬ」の境界がない
シュレーディンガーの猫のように
死んでおり、同時に生きている
愛した人の記憶が、波の干渉縞となって
宇宙の隅々へ広がっていく
思い出は霧のように漂い
私の存在確率は、全宇宙に0.000...1%ずつ偏在する
かつて私を構成していた電子たちが
星の塵(ほしのちり)と抱き合い
もつれ合い、遠く離れた銀河で
瞬きを繰り返す
ああ、私はどこにもいない
けれど、どこにでもいる
「死」とは、場所の移動ではない
視座の転換
観測者から、観測される世界そのものへ
不確定な、確実な、この美しい霧の中へ

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