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桜祭りについて⑭

01.春を彩る桜を知ろう!

列島を鮮やかに染め上げる桜は、日本の春を象徴する存在です。しかし、ひと言で桜といっても多くの種が存在している事や、桜がどのようにして全国に植えられてるかなど、気になることも多いのではないでしょうか。今回は、そんな知られざる桜の基礎知識や名前の由来などの豆知識をあわせて紹介します。

もっと知りたい!身近な桜たち

私達が普段、見かける桜にはどんな特徴があるのでしょうか。ここでは、桜の名所をはじめ公園や河川敷などでよく見かける、代表的な桜を紹介します。
今年の春は、桜の特徴にも注目しながら、花見を楽しんでみませんか。

桜は、よく観察すると、花の色合いや形、咲く時期など、実にさまざまです。生物学では生き物を、種(species:スピーシーズ)という単位で分類します。実は桜はひとつの種ではなく、複数の種に対する総称なのです。そのため、同じ桜と呼ばれていても、種によって花の色合いや形が異なるのです。桜は国内に10種、世界には数十種が分布しており、それらは野生種とも呼ばれています。ここでは、日本の代表的な3種の桜を紹介します。

▼ヤマザクラ

東北南部から九州まで国内に広く分布する種。山に自生する桜をすべて山桜と呼ぶこともありますが、植物分類学上のヤマザクラは、野生の桜の種のひとつに分類されます。暖温帯の二次林(伐採や風水害から再生した森林)によく見られ、関東以西では古くから身近な桜でした。このため、平安時代から江戸時代まで観賞用として、多くの人に愛でられてきました。二次林の他の樹種に先駆けて‘染井吉野’とほぼ同時期に開花し、春の訪れを伝えてくれます。

・花弁はほぼ純白だが、開花と同時に赤褐色の若葉が伸びていることが特徴となる。
・花芽から伸びた花序柄に2個から4個の花がつく。萼や花柄は無毛で、花床筒は長鐘形。
・薪炭林として利用された二次林に多く、数本の幹が株立ちとなっていることが多い。

▼エドヒガン

東北から九州まで、ヤマザクラ同様に国内の広範囲に分布しています。また、韓国にも分布するほか、中国にも近縁種が存在しています。寺社などに植えられているものも多く、まれに冷温帯の自然林にも見られることがあります。老大木となり見事な花をつけるものは“一本桜”として大切に保護、観賞されており、国や自治体の天然記念物に指定されている個体も多い野生種です。なお開花時期はヤマザクラや‘染井吉野’よりもやや早く、開花時に鮮やかな色合いを見せてくれます。

・開花時にまだ葉は伸びていないため、白色から淡紅色の花弁の色合いがとてもよく目立つ。
・短い花序柄に2個から4個の花がつく。萼や花柄は有毛、花床筒は壺形で明らかなくびれがある。
・樹皮は灰褐色で、サクラ類によく見られる光沢がある紫褐色のものとは異なる。

▼オオシマザクラ

もともとは、語源となった伊豆諸島の大島などに分布していた野生種です。比較的悪環境にも順応することに加え生育が早く、しかも花が大型で見栄えがすることから、公園などに多く植栽されるようになりました。しかしその繁殖力の強さから、現在では海岸林などの自然林を中心に、東北から九州まで国内各地において広く分布しつつあります。開花時期は個体差があるものの、ヤマザクラや‘染井吉野’よりもやや遅く開花します。

・花弁は赤みのないほぼ純白で、開花と同時に緑色の若葉が伸びていることが特徴。
・花芽から伸びた花序柄に3個から5個の花がつく。萼や花柄は無毛で花床筒は長鐘形。萼片に鋸歯がある。
・花弁のほかにも、おしべと花弁の中間的な、旗弁(きべん)と呼ばれるものがしばしば見られる。

野生の桜は、同じ種同士で交配して子どもをつくり、生きてきました。人の親子が似ていても少し顔かたちが異なるように、同じ種の桜であっても花の色合いや形などに少し違いが見られることもあります。

一方、植物の種類には栽培品種という単位があります。人の手によりつくられたもので、有用な特徴を持つ植物を人が名前をつけて増殖することで、栽培品種となります。桜の栽培品種は100種類以上が流通していますが、消失するものや新しく生まれるものもあります。実は、もっとも身近な桜の種類である‘染井吉野’は野生する種ではなく、人の手によりつくられた栽培品種です。だからこそ、多数の‘染井吉野’の花の色合いや形は同じで、同じタイミングで咲くのです。

続いて、花見などでよく見かける、馴染み深い栽培品種の桜を紹介します。

▼シダレザクラ

‘枝垂桜’(しだれざくら)はエドヒガンから派生した栽培品種です。樹形が整っているため観賞用として、寺社や公園などに多く植栽されており、平安時代にはすでに存在していたと考えられています。また、枝垂れる形質は遺伝するもので、接木だけではなく実生からも増殖します。なお、野生種のエドヒガンはすべて枝先が上向きですが、栽培品種の‘枝垂桜’は下向きに伸びることが特徴です。

・エドヒガンと同様に、‘枝垂桜’も、開花時にまだ葉は伸びていない。
・枝の伸び方以外はエドヒガンと違いはなく萼や花柄は有毛、花床筒は壺形で明らかなくびれがある。
・‘枝垂桜’には老大木が多く、国や自治体の天然記念物に指定されている個体も多い。

▼ソメイヨシノ

桜といえば、この‘染井吉野’を思い浮かべる人も多い、桜の代名詞的存在です。‘染井吉野’は、エドヒガンとオオシマザクラの雑種となる栽培品種で、江戸時代末期に江戸郊外の染井村(現在の豊島区駒込)から広まったとされています。成長が早くよく目立つ大きな花をつけることから、江戸時代にはすでに広まっていたお花見の文化も相まって、明治時代以降に全国で植えられるようになりました。現在では観賞用の桜として広く親しまれているのはご存知のとおりです。なお、接木で育種されるため、全国の‘染井吉野’はすべて同じ一本の原木からのクローンなのです。

・エドヒガンに似て開花時に葉は伸びず、大きな淡紅色の花弁がよく目立つことが特徴。
・短い花序柄に3個から5個の花がつく。萼や花柄は有毛で、花床筒はややくびれた筒形。
・開花時の花弁は白に近い淡紅色だが、時間が経つと基部からだんだんと紅色に変色する。


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