Nicotto Town ニコッとタウン

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擦り切れた沈黙

午前三時。
グラスの縁に指を這わせ
俺は、自分の輪郭を確かめる。
飲み込んだ琥珀色の液体は
腹の底に溜まった、古い後悔の味がした。
「原罪」という名の重石を
誰もが産声と共に、背中に縫い付けられる。
剥がそうとすれば血が流れるし
放っておけば、皮膚の一部として馴染んでいく。
許しなんて、上等な毛布はいらない。
この街の湿った夜風が
剥き出しの良心をなぶるくらいが、丁度いい。
コートのポケットには、何も入っていない。
握りしめる拳の中にさえ
自分を救うための言葉は、残っていなかった。
消えかかる街灯の下
影だけが、自分より先に泥に汚れていく。
それを見下ろしながら、ただ歩く。
この孤独な歩数こそが
俺が世界に支払う、唯一の対価だ。

#日記広場:人生




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