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五飯田八宝菜の語学学習日記


16番:レ・ミゼラブル(14)つづき


レ・ミゼラブル(14)つづき


—————————≪文法1≫——————————

仏文科やフランス語学科の人以外の方は、お
そらく接続法は現在と過去しか習わないかと
思います.しかしヴィクトル・ユゴー
(1802~1885)のような古い作家
(200年ほど前)の作品を読む場合、この接
続法半過去と大過去は避けて通れません.

接続法を要求する主節の動詞が、「現在」また
は「未来」のときには、従属節で現在・未来
のことについては「接続法現在」を使います.
過去のことについては「接続法過去」を使い
ます.
ここまでは大丈夫ですよね.

では
主節の動詞が「過去」または「条件法」のとき
には、その従属節が主節と同じ時、もしくは
その未来をいう場合は「接続法半過去」が使
われます.
そして
従属節が主節に対してさらに過去の場合は
「接続法大過去」が使われます.

接続法半過去の作り方は、2人称単数形
(tu )の直説法単純過去から終わりのs 
をとったものに、次の語尾を加えて作ります.
——————————————————————
je  ~ sse      nous  ~ ssions
     ス       スィヨン
tu  ~ sses     vous  ~ ssiez
   ス              スィエ  
il  ~ ^t       ils   ~ ssent
          ス
———————————————————————

aimer (愛する) で活用させてみましょう.
aimer の単純過去(tu)はaimas でs を取れば 
aima
つまり、aima が接続法半過去の語幹です. 
————————————————————— 
j'aimasse    nous  aimassions
ジェマス         ヌー  ゼマスィヨン
tu aimasses    vous  aimassiez
テュ エマス         ヴー ゼマスィエ
il aimât     ils   aimassent
イレマ            イルゼマス
——————————————————————

avoir とêtre は 例外です.この2つは
接続法大過去をつくる重要な役目をもつ
動詞でもあります.みてみましょう.

avoir 接続法半過去
————————————————
j'eusse      nous eussions
ジュス    ヌーズュスィヨン
tu eusses    vous eussiez
テュユス       ヴーズュスィエ
il eût   ils eussent
イリュ       イルズュス
————————————————
 
être 接続法半過去
————————————————
je fusse     nous ussions
ジュフス    ヌーフュスィヨン
tu fusses    vous fussiez
テュフュス      ヴーフュスィエ
il fût   ils fussent
イルフュ       イルフュス
—————————————————

接続法半過去の使い方.

   接続法半過去は、主節が直説法の
過去形(単純過去、半過去など)
または、条件法のときに、それがあらわす時と
同時か未来のことを従属節で表します.

Je souhaitai qu'elle fût heureuse. / 
私は彼女が幸せであるように願った.
 (単純過去) (接続法半過去) 
 ⦅従属節が主節に対し未来の事柄⦆

Il fallait qu'il rentrât immédiatement. / 
彼はすぐ帰らなければならなかった.
 (半過去) (接続法半過去)   
 ⦅従属節が主節と同時の事柄⦆
 
接続法大過去は、avoir かêtre の接続法
半過去に過去分詞をつけて作ります.
 avoir の接続法半過去 + 過去分詞+ 
  être  の接続法半過去 + 過去分詞

avoir を使うかêtreを使うかについては、
複合過去のときと同じで、aller など場所の
移動を表す自動詞や、代名動詞のときが
être、それ以外はたいてい avoirです.  


—————————≪文法2≫———————————

Personne n'eût osé en parler,  personne n'eût
même osé s'en souvenir.* 
敢えてそれを話そうとする人はひとりもなく、
誰一人として敢えてそれを思い出そうともし
なかったことであろう.

現代仏文法では、接続法は基本的に従属節の
中で使われたり、未実現の関係節の中で使わ
れたりするものですが、ユゴーのような古い
フランス語では、このように主節や、独立で用い
られることがしばしばあります.その場合、
当然事実ではない事柄の叙述になります.
現代フランス語では慣用句で使われる程度に
使用頻度が減りました.訳すときには見えない
主節を想定して、「~と思う」とか「~だろう」
と付け足せばいいと思います.

慣用句の例:
On eût dit que tous ces objets parlaient.
まるでこれらの品々がみんな口をきいて
いるようだった.
(クラ仏 dire の項目の文例  )

On eût dit が慣用句です.接続法大過去に
置かれています.
普通は接続法は 従属節で使われるので
que の中に収められるのですが、慣用句は
独立用法です.

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