嘘の陰影
- カテゴリ:自作小説
- 2025/12/20 20:30:33
第二章
白湯と煙草を堪能しながら日記を書き終えた私は…「ふぅー…疲れた」と小さく呟き、ベッドへと横になった。…あぁ…電気消さなきゃ…そんな事を考えながら私は眠さで重くなっていく身体を起こし、部屋の電気を消しに起きた次第である。キッチン、リビングの電気を消しまた寝室へと戻って来た私は温かみのある電気に切り替え、ベッドへと潜り込んだ。あっという間に眠りへと落ちて行った私だ。…ん…目が覚める頃既に時刻は9時半を廻っていた。…ぼーっと私は時計を見つめ…もう9時半かぁ…と暫く寝惚けていた。…買い出しに行かなきゃ…とぼんやりした頭で脳が動き始める感覚。身体を起こし、…先ずは煙草っと…とドレッサーへと座り、煙草を1本取り出した。今迄呼吸が出来ていなかったかの様に煙草で呼吸を整えていく。…今日は買い出しかぁ…と考えていると気が重くなる。…「…はぁ…」と一つため息をし、呼吸に集中した。煙草を思い切り吸い込み肺へと入れ、ゆっくりと吐き出す。その繰り返しだ。2本程立て続けに吸い、…さて顔洗おう…という思考に至った私は風呂場へと向かった。洗顔、歯磨きを終えた後、スキンケアをする為また寝室へと戻る事にした。ドレッサーへと座り、スキンケアをしていく。しっかりとスキンケアをした後、軽くメイクを済ませ…「さてと、買い出しに行きますかね」そんな独り言を呟きつつ近くのスーパーへと向かう服を選んでいく。黒の長Tに同じく黒のパーカーを羽織り、インディゴカラーのジーパンを選んだ。外出時に必須のほんのりとピンクみの掛かったサングラスを掛け、私は買い出しへと出掛ける準備が出来た。…こっからだ…と玄関先で自分を鼓舞する様に…「頑張れ私」と自分に言い聞かせる様に言葉を発し、買い出しへと出た私だ。スーパーへと向かう道中、数人の人達とすれ違いながら、そして靄の様な物も見えつつ私は人の顔をなるべく見ない様に下を向き歩き続けていた。スーパーまでは15分程だったが、私には一時間にも二時間にも感じる距離だった。スーパーへと着き、…「ふぅ…」と一呼吸置き、店内へと入って行った。すれ違い様に…「あれ?優美?」と声を掛けられ、ふと顔を見ると、幼馴染の佑真がいた。…「…え?佑真?」…「おーやっぱ優美だった」と、にこやかに笑い…「久しぶりだなぁ」と彼は言っていた。…「最近この辺に引っ越してきたんだよな」…「そうなの?すっごい偶然だね」…「ほんとだな、6年振りになるか?」20を過ぎてからなかなか連絡も取れず、会う事も随分と少なくなっていた幼馴染の彼との再会だった。…「佑真の結婚式以来だから、4年振り位だよ…ふふ」今の所彼から黒い靄のような影の様な物は一切見えなかった。



























