Nicotto Town



大にゃんこ

人間を守ってくれた大型の猫と言えば、このにゃんこでしょう。

ナントカ上人の式神の白虎。

うろ覚えですが、昔読んだ本によると・・・

ある時、とても偉い上人様の所に、とある村の村人が助けを求めてやって来ました。
村人が言うには、村の沼に棲む青龍が暴れるせいで天候がいつも悪く、作物が
育たないせいで飢饉で皆死んでしまうとの事でした。
そして誰もこの青龍を鎮めることができず、事態は刻一刻と悪くなっていたのでした。
そこで、困り果てた村人が最後の頼みの綱にとてつもない霊力を持っていると
評判の上人様の所に来たのです。
上人様はさっそく村に向かい、そして沼のほとりに立ち念仏を唱え始めました。
するとすぐに大風と激しい雨が吹き荒れ、上人様の体を激しく打ちました。
雷鳴が轟き、やがて上人様の顔にも苦悶の表情が浮かびます。
霊力の強い上人様をもってしてもなかなか青龍を鎮める事ができません。
もうかれこれ何時経ったでしょうか。
遂に上人様は懐刀である式神の白虎を呼び出し、青龍を鎮めるよう頼みました。

白虎は上人様に言われた通り、沼から正体を現した青龍に向かって行きました。
そして激闘の末、遂に青龍の喉元に噛みついたのです。
怒り狂った青龍は白虎を振り払おうと首をしならせて暴れます。
しかし白虎は決して喰いついたまま離しません。
青龍もなかなかしぶとく暴れます。
そこでどうにも勝ち目が無いと思った青龍は白虎に噛みつかれたまま沼に潜った
のです。
白虎は水中では息が出来ません。
上人様はしまった!と叫び、一心に「早く上がって来い、早く上がって来い」と
白虎の無事を祈り続けました。

しかし、白虎はいつまで経っても水面に上がってきませんでした。
どれくらいの時が経ったでしょう。
上人様は浮かんで来ない白虎のためにただひたすら涙を流し、念仏を唱えました。
白虎は青龍を鎮めんがために喉元に噛みついたまま水中で絶命したのです。
己の命を投げ打って上人様と村人を守ったのでした。
そして青龍は白虎によって沼の底に鎮められ村には平和が戻ったのでした。

この話を読んだ当時、私は悲しくてしばらく引きずりました。
尊いにゃんこの話でした。

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