Nicotto Town



今日はジャックブルースの命日だ。


バラカン氏の番組はまたも知らない人の追悼特集。
清く正しく素晴らしい音楽家なんだろう。即座に聴取を止め、
きょうは誰の命日かな?と調べたら、ジャック・ブルースと判明。

この人についてならいくらでも語れるぞ。勝手に特集しよう。
有名なのはクラプトン、ベイカーと組んでたクリームの演奏ですね。
私もほぼ直撃世代で、3人のキャリアはクリームが頂点という想いが強い。

ジャック・ブルース最大の魅力は歌唱である、と断言しておきましょう。
クリームなら『ローリン・アンド・タンブリン』『英雄ユリシーズ』
『間違いそうだ』『お前のいうように』『荒れ果てた街』等々。

解散後のソロ第一作『ソングス・フォー・ア・テイラー』には、
代表曲『想像されたウエスタンのテーマ』の原型が入ってます。
コロシアムやマウンテンのバージョンと聞き比べても面白い。

この曲、ピートブラウンの歌詞も素晴らしいのでぜひご一読を。
サム・ペキンパーの『ワイルドバンチ』と時代が近いせいか、
あの映画を見ると『想像された……』が聴こえてくる気がするんです。

トニー・ウイリアムス率いるライフタイムへの参加でも有名です。
他のメンツが現人神の如き超絶技巧なので損をしてますけど、
数曲で聴ける歌声が嬉しい。『Onw Word』なんてクリームみたい。

マウンテンの2人と組んだウエスト・ブルース&レイングは評価が分かれる。
ツマラン曲も多いのですが、ウエストとブルース双方の歌が楽しめるのは◎。
1stの2曲め『Out into the Fields』がいちばんスキ。

私が贔屓するブルースロックギタリスト、ロビン・トロワーとも組んだ。
名作か、ですと? ……正直に答えましょう。ファン以外聴く必要なし。
蛇足ですがトロワーと組んだジム・デュワーはブルースに似た名歌唱ベーシスト。

ブルースのベースではなく、歌声を欲しいと考えたミュージシャンもいる。
アラン・ホールズワース『Road Games』への参加は商業的理由ですが、
『Was There?』『Material Real』2曲とも佳い。

冷酷な見方をしてしまうと、ジャックブルースの音楽というのは、
クリーム(及びピートブラウンの作詞)と初期ソロをピークとして、
以降はバリエーションの単純再生産であった、といって差し支えない。

ベーシストとしては、1970年代初頭、すでに時代遅れになってたと思う。
16分音符を基本としたジャズファンク的テクニシャンが山のように現れ、
彼やパパラルディ、ティムボガートは『ロックベース』の一言で片づけられた。

魅力の一つは短気で性急な喧嘩っ早さだったのではないでしょうか。
クラシックを学んだ人としては珍しく、知性や教養を感じさせない野蛮さ。
蛮人だからこそ、その哀愁には痛切なものがある。だから歌とピアノが佳い。

1990年のソロ『クエスチョン・オブ・タイム』の『Obsession』という曲は、
ホールズワースのギターに加え、ジンジャーベイカーがドラム!
ちなみにObsessionとは執着・妄想・強迫観念の意。何か判る気がしません?



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