Nicotto Town



第七節(試案)


微睡君はワインを飲みながら、窓の外の空を見ていた。
雲はゆっくりと流れていて、何も急いでいなかった。
その様子が、微睡君には少し羨ましく思えた。

誰かを必要としないことは、特別な才能ではない。

ただ、そうするしかなかっただけだ。
誰かを求めれば、何かが始まり、そして終わる。

その繰り返しに、微睡君はもう疲れていた。
PCは静かに机の上に置かれている。
通知は来ない。

微睡君はそれを望んでいた。
誰かの言葉に揺れることなく、ただ自分の時間を過ごすこと。
それが、微睡君にとっての平穏だった。
夜になり、部屋の温度が少し下がる。

微睡君はブランケットを肩にかけ、グラスの底に残った赤を見つめる。
何も語らず、何も求めず、ただ静かに息をする。





それだけで、十分だった。

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2025/10/19 12:42
睡眠不足は美肌の敵よ!(←お前が言うかw)



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