米ニュース番組 社会的弱者は「ただ殺せばいい」
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- 2025/09/24 00:23:22
社会的弱者は「ただ殺せばいい」。生放送中、司会者の発言に共演者も静まり返る→世間から批判が殺到「クビにして」(アメリカ) (BuzzFeed Japan)
https://news.yahoo.co.jp/articles/888a60da43e23ccbcd691b7f7f8d9fb6fd9ed2e5
保守系ニュース番組『Fox & Friends』のメインキャスター、ブライアン・キルミード氏が、生放送中に精神疾患者やホームレスへの対応について「殺せばいい」と発言しました。この発言は単なる失言として見過ごすことができず、社会に与える影響が懸念されています。
ナチスが想起させる危険な教訓
キルミード氏の「殺せばいい」という発言は、ナチスによる弱者排除の歴史を想起させます。ナチス・ドイツは、「優生思想」に基づき、「生きるに値しない命」と見なした人々を組織的に排除しました。
ナチス政権下では、人種的純粋性の名のもと、約40万人もの人々が強制不妊手術を受けさせられました。さらに、1939年には「T4作戦」と呼ばれる秘密の「安楽死」計画が始動し、療養施設に収容された重度の精神・身体障害者が、医師や看護師によって組織的に殺害されました。致死薬の投与やガス室、餓死といった手段が用いられ、少なくとも20万人の命が奪われたと推定されています。こうした政策は、後のホロコーストの「前段階」であったと広く指摘されています。
現代社会における懸念
ナチスが行ったような大規模な排除は、特定の思想を持つ人々が社会的弱者を公然と非難し、排除を正当化する風潮から始まりました。キルミード氏の発言は、その第一歩となりかねないという点で、強く懸念します。
公的な人物の非人道的な発言は、社会の価値観や許容範囲を定義します。特にメディアの影響力は大きく、視聴者の無意識に危険な思想を浸透させる可能性があります。
誰もが直面しうる現実
最後に、障害者やホームレスは、社会から切り離された特別な存在ではなく、私たちと地続きの存在であることを忘れてはなりません。現在、裕福な生活を送っている人でも、事故や病気で働けなくなったり、会社の倒産で職を失ったりと、人生の転落は誰にでも起こり得ます。
安易に彼らを排除するような意見は、非常に危険な考え方です。それは、将来の自分自身や大切な人が同じ状況に陥ったときに、社会から見放される可能性を容認することにつながるからです。