続・・・
- カテゴリ:日記
- 2025/09/13 00:49:40
スマートフォンは伏せたまま、彼女はソファに身を沈める。
紅茶の香りは消えかけていて、代わりに部屋の空気が、少し重くなっていた。
彼の返信はまだ届かない。
けれど、既に彼女の身体は、言葉よりも早く反応していた。
喉元に落ちた髪を払う指が、鎖骨のあたりで止まる。
その一瞬のためらいに、自分でも気づいている。
午後の光は、肌の輪郭を曖昧にしながら、
彼女の影を、壁に長く引き伸ばしていた。
その影の先に、彼が立っている気がして、
彼女は、もう一度、髪を整えた。