「平和」のかたち
- カテゴリ:日記
- 2025/08/15 00:00:45
第156回国会 参議院 武力攻撃事態への対処に関する特別委員会 第12号 平成15年6月5日
187 小泉純一郎
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/115615053X01220030605/187
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 憲法についての議論は、今までも様々なされておりましたし、現在、国会でも憲法調査会で議論をされております。自由民主党も結党以来、自主憲法制定というのを党是にしております。
自衛隊がなく、いかなる戦力も保持しない、非武装だから平和が守れるんだ、独立が守れるんだという考え方もあるのは承知しております。しかし、そういう考え方には私は同調できません。諸国民の公正と信義に信頼して、日本は武力を持たない、自衛隊を持たない、いざ侵略勢力があったら何も戦わないで降参しますということが相手への侵略を防げるかとは思っておりません。
諸国民の公正と信義、その公正と信義のない国もあるのも過去の歴史が証明しております。つい最近、イラクもクウェートを侵略しましたね。あるいは様々な国々はこの歴史の中で何回も侵略を繰り返し、戦争、紛争を繰り返しております。だから、日本だけが戦力を持たない、自衛隊を持たない、軍隊を持たなければ相手も安心して何もしないというのは余りにも危険ではないでしょうか。
私は、実験が利かないんです、これ。一度侵略されちゃったら、後どうもできない。かつてのソ連の後の圧制に苦しんだ国々がどれだけあったか。ソ連が今ロシアに変わって民主主義みたいな政界、政体に変わろうとしているのは私も歓迎しておりますが、一たび全体主義、独裁主義に羽交い締めされた国がどれほど自由を失ってきたか。
こういうことを見ると、私は単なる奴隷の平和じゃなくて、平和であったらやっぱり自由に基本的人権を謳歌しながら日本の平和と独立を維持しなきゃならない。戦争は嫌だ、侵略された方がいい。確かに戦争をしなければ侵略されて、その国の独裁に任せれば戦争は起こらないかもしれません。それだったらもう奴隷の平和です。私は奴隷の平和は選ばない。やはり平素から日本の平和と独立を侵そうとする勢力に対しては断固たる決意を持って抵抗するという、その備えがあって初めて戦争は防げるんじゃないでしょうか。
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戦争は嫌だというだけは平和は得られません。
毎年8月になると、第二次大戦関係のドキュメンタリーや特集番組が放送されます
が、見ていて思うのは、日本では「なぜ戦争が起きるのか」、「戦争を回避するために
は何が必要なのか」「戦争はどう終わらせるべきか」の議論が不足しているのでは?と
感じます。
「なぜ戦争が起きるのか」を正しく理解できていないと、戦争を上手く回避する事も
終わらせる事もできないと思うのです。
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どのような「平和」が必要か考察を 日本大教授・小谷賢 (産経ニュース)
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