Nicotto Town



「泣きそうになったが、泣かなかった話」

鬼滅の刃の映画を観た。
物語の後半、胸を刺すような場面が続いて、気づけば呼吸が浅くなっていた。
こういうとき、昔なら素直に涙も出ただろうと思う。
だが今はもう、そう簡単には泣けない。
年を重ねると、涙もどこかに引っかかって、うまく流れない。

隣の席には、小学生の女の子。
最初は静かに観ていたのに、ある場面でこらえきれず、
小さな声でしゃくりあげながら、泣いていた。

この歳になると、映画に感動して泣いたところで、
誰がどうということもない。
むしろ泣ける人のほうが、まっとうで健全かもしれない。
でも、隣で本気で泣いている子どもを見ると、
なぜか、こちらは泣けなくなる。

誰かがちゃんと泣いてくれている――
そう思うと、感情の出口が閉まってしまうのだ。

結局、最後まで涙は出なかった。
出なかったけれど、
終わったあとも胸のあたりが重たかった。
映画館を出ると、夕方の空が鈍く光っていた。

あの子はきっと、いい夜を過ごしただろう。
私は、もう少し引きずってみようと思う。

#日記広場:日記

アバター
2025/07/23 08:01
鬼滅観られたのですね。
涙があふれてしまう場面もあるのかぁ。。。
年をとると中々素直に泣けなかったりもします。
まして映画館と言う他の方もいらっしゃるし、涙腺を止めてしまいそうです。
これ、家で一人で見るとガッツリ泣いちゃいそうですけどねw
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2025/07/22 20:40
> らいなさん
それもありますね・・・
アバター
2025/07/22 20:37
えぇっ・・・
年を取るほどに涙もろくなってますけど~



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