Nicotto Town



光と影






雨あがりの空の下

最後の桜の花びらが

物悲しげに舞い落ちる

去り際
何か言いたそうな君の瞳が

少し潤んでいた

風が吹き抜ける雑踏でひとり

夕焼けが空を茜に染め始める 

君と僕との間に

空と海の境目みたいな仕切りがある

霞んだ春景色は

物憂い気だるさに包まれていた

夜の帳(とばり)が降り

視覚を麻痺させるネオン

それは男と女を発情させるように

世界は光を崇拝するあまり

闇を嫌悪し過ぎている

しかし

暗い闇こそが全てを創る

星と漆黒の宇宙

光と影 

僕らの闇は繋がっているのか









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