Nicotto Town


まったり時間。


【お話】ひさかたの。

光はのどかで柔らかい。さて、私も歩き出そう。

もらったステキコーデ♪:26


ひさかたの 光のどけき春の日に 静心なく花の散るらむ。

紀友則

春が近くなると、この一首を思い出す。

まだ梅も開いていないのに、桜の幻想を思う。

花の散るのを惜しむような、

それでいて、その光景を称賛しているような、

さまざまな心の動きを、散る花に重ねて、

季節が廻ったのだと。

何かが終わって、何かが始まるのだと。

そう言っている歌。

この宿も、長く逗留していたけれど、

そろそろだ。

歩き出す時が来た。

でも、もうしばらく。

散る花と、ここにとどまっていた時間を惜しんで。

懐かしんで。

感謝して。

光を感じていよう。

旅立つ者に宿の者が、好意で準備してくれた、

一杯のお茶を、飲み干すまで。


***


ゴシック風の服って、なぜか汽車とか駅とか思ってしまう。旅の途中、宿に長逗留した感じ。

まだうちは、梅も咲いていないのですが、背景の桜の散る様子から、「ひさかたの…」の歌を思い出したので。








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