【小説】初恋 その⑨ 受験一色
- カテゴリ:自作小説
- 2025/03/08 17:57:19
修学旅行も文化祭も体育祭も終わり、受験一色になった。
――――放課後
それでも、私たちのグループも中山君たちのグループも、下校時刻ぎりぎりまで、学校に残っていた。
今思えば、塾とか受験勉強しなくてよかったのかな?
相変わらず、中山君は
「島田の奥さ~~~ん!」
て、私のことを呼んでくる。
からかわれていても、はじめの頃と、感覚が違っていた。
中山君も、私が、中山君たちのところへ行くと、私のことを「星野」って呼んでくれるようになっていた。
島田君は、今は転校生の超美人と付き合ってるらしい。
笹野君と馬場君は、フリーらしい。
中山君は、どうなんだろう...。
クラスメートの金子さんと付き合ってるのかな。
いやいや、付き合ってるんだった、夏祭りのときみたいに、私と疑似デートみたいなことしないよね。
そのあとも、色々やさしかったし...。
「星野、なに人の顔、じっと見てるねん?」
中山君に、そういわれて、ハッと我に返った。
「そんなに、見とれるほど、いい男か?(笑)」
私が
「うん♡」
って答えると、中山君は驚いてた。
「高校、中山君は陸上の推薦でK男子校に行くんだよね。」
私はちょっと寂しそうに言った。
「星野は公立高校受かると、笹野と同じ高校やな。」
私は苦笑いをした。
「もうすぐ、卒業だね。」
私はしみじみ言った。
「色々楽しかったよな。もっと、このままここにいたいな。」
中山君もしみじみ言った。
ここで、中山君と話すのも、もう少しで終わるんだ...。
告白したら、OKしてくれるかな...。
中山君も私のこと好きで、告白してくれたら、最高なんだけどな...。
そんなことを考えてるうちに、卒業式の日がやってきた。