Nicotto Town



二人の個人主義者

相変わらず体調が優れず、終日本を読む。

岩波ジュニア新書の「漱石先生の手紙が教えてくれたこと」
及び、岩波新書の「夏目漱石と西田幾多郎」

…偶然なんだけれども、漱石先生も、ロンドンで神経衰弱に陥った際、自室に籠って本ばかり読んでいた、との記述ありw

漱石先生自身、思想として個人主義を押し進めただけではなく、多分に「個」である事を、好き嫌いの次元で、好んでいた。というのもあるのだと思われる。

ひたすら個を追い求めた夏目漱石と、個の先に社会を見据えていたようにも思われる西田幾多郎だが、著者によれば、西田幾多郎も、余り他者を考慮せず、自らの思想、自らの理念の中で完結した哲学者だった。という意見だった。

個人主義もいいのだけれど、極度まで押し進めてしまうと、それは結局、孤立や孤独とも結びついてしまうから…。

夏目漱石や西田幾多郎は、弟子や後輩にも恵まれて、個人主義下でも上手くやっていた様子だけれど、皆が皆そうではないし、条件に恵まれなければ、個人主義にも弊害はあると思われるけれども。

世の中の在り方を作り出した時代の、二人の大人物の思想、理念に触れました。




Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.