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【小説】ガラスの少女 その⑫ 兆し



――――病院

今日は体育祭なんだなってぼんやり窓の外を見てました。
浩平は後夜祭には参加せず、私のところに来てくれました。

「浩平!今日は体育祭で後夜祭もあるから来れないと思ってたけど、来てくれてうれしい。」
浩平が優しい瞳で言ってくれました。
「湖桃、最近、自分の気持ち、素直に話してくれるようになって嬉しいよ。」

「体育祭の写真持ってきたんだ。見るか?」
浩平がいちばんに見せてくれたのは、看板の写真でした。
「湖桃も描いてくれた看板、特別賞もらったんだよ。」
その他の写真も見せてくれました。
「応援合戦はビデオで撮ったんだよ。」
「大地君、かっこいいね。」
って言ったら、浩平がちょこっと、ムスッとしたのが印象的でした。
「愛里ちゃん、可愛い♡」
「そういえば、湖桃は、愛里ちゃん好きだったよな。」
「愛里ちゃんも怖くなかったし、大好き♡」
「そっか、これからは、好きな人が増えるといいな。」

――――学校

体育祭から一週間が過ぎ、私は退院して、今日から学校に登校しました。
もちろん、浩平が迎えに来てくれて、一緒に登校してくれました。
教室に入ると、みんながはれものでも見るような目で見てきました。
まずは、浩平が教室に入って、みんなに挨拶しました。
「おはよう。」
私も頑張って、笑顔で挨拶しました。
「おはようございます。今日から、また、よろしくお願いします。」
みんなは、びっくりして私を見ました。
「湖桃、おはよう。登校してきて、えらいぞ。」
大地君が声をかけてくれました。

「池田って、笑うと美人だな。」
「感じ変わったような。」

私は伊藤さんにも笑顔で、挨拶しました。
「伊藤さん、おはよう。」
伊藤さんは何も言わず、びっくりしていました。
私は、これからが本当の自分との闘いなんだと思いました。


                     END




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