【小説】浩平の恋 その⑦ 別れ
- カテゴリ:自作小説
- 2025/02/28 21:45:20
大地の言葉が頭から離れない。
『おまえには、荷が重いだろう。』
――――3年10組放課後
湖桃は1年生たちと上手く看板係をしている。
僕は安心して、生徒会室に仕事をしに行った。
――――生徒会室
生徒会室に伊藤さんが来て言った。
「梶君、お仕事手伝うわ。」
僕は、湖桃のところで、看板係をしてもらうより、湖桃に近づけないようにしたほうが、いいと思ったし、僕が断ると、また、湖桃に何かするのではないかと心配で、手伝ってもらうことにした。
――――3年10組
僕と伊藤さんが一緒に教室に戻ると、大地と愛里ちゃんたちが居た。
愛里ちゃんはいきなり僕のほほを叩いた。
「それも、湖桃先輩を守るための行動ですか?何か違うんじゃないですか?!」
愛里ちゃんと伊藤さんが言い合いになったけど、大地の一言で、伊藤さんは帰って行った。
大地は何かを決心したように、僕と湖桃に話があるっていって引き留めた。
愛里ちゃんも戻ってきて4人で話すことになった。
大地の一言は衝撃的な言葉だった。
「梶、おまえ、湖桃のこと守れないなら、別れろよ。」
「私も梶先輩が湖桃先輩を悲しませてるように見えます。」
愛里ちゃんの追い打ちをかける言葉だった。
泣いて別れを嫌がる湖桃...
大地の屋上での言葉が頭をよぎる
『おまえには、荷が重いだろ。』
僕では湖桃守ってやれない...
湖桃を笑顔にしてやれない...
「湖桃...別れよう...」
僕はぼそっと言った。
泣き叫ぶ湖桃...
「もう、湖桃のことを送ってやれない。」
「大地、湖桃のことを頼んでもいいか?」
「わかった。」